MOVIE「Awakenings」
1991.4.5 Released in Japan

柔らかい陽光に包まれたある日
ふと思い立ち約30年振りに 「レナードの朝」を観返しました。
高校時分に観て以来のことです。

作品はロバート・デニーロとロビン・ウィリアムスの米国二大名優が共演。
1990年度アカデミー作品賞候補の
実話を基にした神経内科医オリバー・サックスの原作を脚本化したものです。

大まかに内容を書くと、
原因不明の「眠り病」のような症状で30年間眠り続ける人々が、
ロビン・ウィリアムス演ずる医師により
その症状は脳炎を発症したことに起因するパーキンソン病であると解明され、
当時開発されたばかりだった特効薬の投与で長い眠りから目覚める・・・
といったもの。

希望と絶望が背中合わせで感情の振れ幅は大きく、
眠り病の患者を演じたロバート・デニーロ
不器用だけれど真っ直ぐな医師を演じたロビン・ウィリアムス
双方 真に迫るその演技は凄まじい。

脳裏に深く刻まれていた作品を久方ぶりに観たものの
陳腐に感じ「なんだかなぁ」と残念な気持ちになったことがこれまで間々あります。
TPOがハマっていなかったとか気持ちが向いていなかったとか
複合的な要因があったのかもしれませんが間々あります。
だからして、昔のガールフレンドとも再会したくありません 笑
良かった時の記憶をそのまま「思い出補正」も善しとして
真空パックにしたいタイプであります。

ですから、初見の印象のまま保存しておきたかった大切な作品を
改めて観返すことで台無しにしてしまいやしないかと不安もありましたが、
感動はむしろ時を重ねた今の方が上回っていて、
大切な感性は損なわれることなく剥き出しの部分はそのままなのだと確信し
安堵のため息を漏らしました。

何時の時代に誰が呼んだか「不朽の名作」
言い得て妙とはまさにこのこと。
豊かな時間をありがとう。